メンデルの法則

G. メンデルの研究によって得られた知見を後代の研究者がまとめた法則です。遺伝に関する基本法則であり、まとめ方により解釈の差はありますが、「優性の法則」、「分離の法則」、「独立の法則」の3法則とされています。実際には優性の法則と独立の法則には例外があるため、分離の法則のみが法則として成り立ちます。

<優性の法則>
優性の法則とは、形質が現れやすい優性遺伝子とそれに隠れる劣性遺伝子があり、同時に存在する場合、優性の形質のみが現れる法則です。ヘテロではAの形質のみを発現します。優性と劣性といいますが、どちらが優れているという意味の差別的なものではありません。優性の法則には不完全優性や部分優性などの例外があります。

<分離の法則>
分離の法則とは、親から受け継いだ遺伝子は融合せずに次世代に伝わる際には分離する法則です。Aaの遺伝子は融合して優性遺伝子AのみになることはなくAとaで構成され、配偶子はそれぞれAとaに分離します。

<独立の法則>
独立の法則とは、二対以上の対立遺伝子について各対立遺伝子はそれぞれ独立して分配される法則です。AとBの二対の対立遺伝子はそれぞれ独立して配偶子に分離されます。ただし、同一染色体に遺伝子が乗り、連鎖現象などがあれば独立の法則は当てはまりません。

メンデルの法則に基づいた遺伝の例
以上のメンデルの法則に基づいて、一対の対立遺伝子の遺伝と二対の対立遺伝子の遺伝の2つの例を示します。
まずは一対の対立遺伝子の遺伝の例です。AAとaaの交配から得られた雑種第一代(以下F1、1st filial generationの略)の遺伝子はAaとなります。F1から得られる配偶子が持つ遺伝子は分離してAとaの2つになります。そしてこの2つの組み合わせは、AA、Aa、Aa、aaとなります。雑種第二代(以下F2)の遺伝子型分離比はAA:Aa:aa=1:2:1で、表現型分離比はA:a=3:1となります。
次に二対の対立遺伝子の遺伝の例です。AABBとaabbの交配から得られたF1の遺伝子はAaBbとなります。F1から得られる配偶子が持つ遺伝子は分離してAB、Ab、aB、abの4つになります。そしてこの4つの組み合わせはAABB、AABb、AaBB、AaBb、AAbB、AAbb、AabB、Aabb、aABB、aABb、aaBB、aaBb、aAbB、aAbb、aabB、aabbとなります。F2の遺伝子型と表現型の分離比はAB:Ab:aB:ab=9:3:3:1となります。それぞれの遺伝子の表現型に着目するとF1と同様にA:a=3:1、B:b=3:1となり、AとBはそれぞれが独立して遺伝していることが分かります。

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