メダカのブリード豆知識

インブリードはそのまま元の種親から生まれた子供同士で交配させて純血と申しましょうか違った品種や血統の血を入れないで交配を進めていく作業になります。

よく幹之F8とかF9とか表示されている方がいます。あれはインブリードで元の幹之から生まれた子供同士の掛け合わせの世代が
8代、9代って事です。

判りやすくお話するとこの世代が進んでいった状態に他の品種や違う血統の血を入れると
アウトブリードになってそこからまたF1として始まっていくわけです。

ややこしいのが例えば幹之同士だが違う血統の場合はハイブリッドとは言わないんですよね。
でも他の品種になってしまうとその時のアウトブリードのラインはハイブリッドなわけです。

インブリードのメリットですが近親交配を続ける事で遺伝子の一元化が起こり
表現安定していきます。判り易い例でお話するとスーパー幹之や鉄仮面なんかは世代を重ねれば重ねるほど表現が均一化され固定率が高まります。
ここへ違う血統の幹之をかけてやると著しく表現が悪くなる事があります。
究極のインブリードが戻し交配というやり方です。

よく勘違いされているブリーダーさんがいるのですが
戻し交配をする時には生まれて来た子供の世代のめだかが繁殖可能サイズになった時に親や祖父祖母の代のめだかとを交配させる事を意味しています。
何か特徴が強く表現された物を固定したい時なんかにこの交配が有効です。
イメージとしては遺伝子の純度を高めるって感じにとらえてみてください。
勘違いされている方がよく声を大にして言っているのが原種やワイルド個体なんかと交配させてなんとなくですがイメージ的には戻し交配みたいな感じに思えてしまうというお話なのですがこれは残念ながら戻し交配ではありません。
単なるハイブリッド個体を作るためのアウトブリードです。

シュリンプの世界でよく間違って黒エビとレッドビーを交配させて戻し交配だと言っているのと同じ事ですね。
インブリードの利点は表現の固定でしたね。デメリットは何かというとどうしても近親交配を続けてしまいますので虚弱体質、繁殖力の減少、骨格の異常なんかが挙げられます。
これは遺伝子的にどうしても劣性の性質の物がホモの状態になる事によって引き起こされる現象である程度は予測の範囲内といいますか、見かけの表現の固定と表裏一体と申しましょうかおまけで付いてくるのです。
なので種親に残す個体の選別をサボっているとすぐに背骨なんかはグニャグニャになってしまうわけですよ。
あと、目玉の潰れたような表現は個人的にはあり得ないですね。
じゃあ、劣化した血統はどうしたら良いんですか?ということなのですがここでアウトブリードしてやるわけです。
出来るだけ健常で多産系、成長が早い、発色が早いって感じで。
全然違う血統のものを掛け合わせるとハイブリットになるわけですから遺伝子は全てとは言い切れませんがほとんどはヘテロの状態になるので優性の法則にしたがって健康なF1個体が得られるわけです。
でも表現はバラバラになってしまいます。
そこは我慢してF2で目的とする表現の個体を選んで体格、多産、成長速度の良い血統を
再構築していくわけです。
判り易い例で説明すると多くの人がお気づきだとは思いますがオロチは世代が進むにつれて背骨異常、繁殖力の低下が著しいです。


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